• 開業を経験された司法書士様の
    体験談をご紹介いたします。


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  • 加陽 麻里布 様
  • 『あさなぎ司法書士事務所』
  • ■開業地:東京都千代田区 ■合格年度:平成29年 ■開業年度:平成30年
    ■ホームページ:https://asanagi.co.jp/
  • SNSを活用して新たな司法書士像をアピール
  • 事務所名を決めた理由はなんですか。
  •  加陽司法書士事務所のような自分の名前が入った事務所名は考えていませんでした。私は将来、事務所を法人化したいとずっと思っているので、法人化したときに見栄えがする名前、なんかやってくれそうだなと思われる名前にしようと考えたんです。また、女性がやっている感じを出したかったので、平仮名で語呂が良いものを選びました。だから名前に強い意味を込めたとかそういったことがあったわけではなくて、見た目重視と割り切って決めましたね。
  • 司法書士を目指したきっかけを教えてください。
  •  昔から、漠然と経営者になりたいと思っていたんです。お金持ちになりたい!って中二病的な発想で(笑)。ただ何をやりたいとかは全然分からなくて、資格だったらルートが決まっているじゃないですか?必要なステップが決まっているので独立しやすいかと思って資格取得を目指しました。
     司法書士を目指したきっかけは信用力を付けたいと思ったからですね。実は私、通信の高校卒なので、ただの通信出の人が何か物を売りに来ても誰からも信用されないなと思ったんです。資格を持っていれば社会的な信用力を付けられるし、資格が難しければ難しいほど信用力が高いと思って司法書士を目指しました。
  • どんな思いで開業しましたか。
  •  やるからには絶対日本一になりたいと思って開業しました。
     司法書士業界で有名な事務所さんを超えるような事務所を作りたいと本当に思っています。今は足元にも及ばない、足元すら見えないですけどね(笑)。日本一といってもいろいろありますが、まずは日本一有名な司法書士になりたいと思っていますので、いまはSNSを積極的にやっています。
  • 事務所業務として工夫されていることはありますか。
  •  他の事務所と差別化するためにSNS やYouTubeを活用しています。
     司法書士として長年業務をされている先生と同じ競い方をしても、いつまでも勝てないのでSNS やYouTubeを活用することで、他とは違う層にアピールできるんじゃないかと思っています。また、お客様に登記屋さんっていうイメージを持たせないように登記以外の周辺の物事をアピールしていますね。司法書士業の新しい市場を開拓したいんです。
     いま司法書士業界では、仕事をAIに取られるっていうネガティブな話がありますよね。最近では会社設立が簡素化されて一般の人向けの会社設立システムなんかもあるようですし。そう考えると、もしかしたら5年後は登記の仕事はもっと減っているかもしれません。ですから、ネットでの発信でも登記はお任せくださいだけではなくて、良かったら契約書見ますよとか、司法書士だけどこういうこともできますよと伝わるように工夫しています。
  • 開業予算はいくらくらいですか。
  •  正直、全然お金は持っていなかったので、知り合いから100万円借りてきて開業したんです。お金貯まったら開業ってケースも多いと思うのですが、私はすぐに開業したかったので。
     実際に司法書士事務所の開業のために使ったのは結局30万円くらいでしたね。元々パソコンは持っていたので、2万円くらいのプリンタと司法書士会登録費用が約10万円、あと事務用品などはアスクルで色々買って8万円くらい掛かりました。あとはホームページに10万円くらいですね。
     運転資金について、あまり考えていなくって、今考えると結構何も考えずに動いていたと思います。
  • 勤務期間1年未満ということですが、実務にあたって不安はありましたか。
  •  不安はありますが、大丈夫だと思っています。
     私は試験に合格する前から「9月に開業する」って決めていたんです。3月まで研修なので9月までは実質6ヶ月しかありませんでしたが、その間で何を学ぶかは決めていました。
     勤務先は自分で営業して取ってきた仕事を自分でやっていいよという事務所でしたので、そこで仕事の取り方も覚えましたね。そこで気づいたのが、中で学ぶことだけじゃなくて外で学ぶこともいっぱいあるなって。働いた年数よりも何を学んだかが大事だと思うので、漠然と3年やっているのと、9月に独立しようと思って6カ月勤務したのとでは、密度が違うと思っています。確かに、わからないことはありますが、もともと司法書士事務所で働いている同期も多いので、わからないことは同期に聞いて解決しています。
  • ご開業から順調なお話でしたけれども、苦労話や失敗談などはありますか。
  •  苦労話はありません。超ポジティブなんで(笑)
     まあ強いて言うなら実務経験が圧倒的に足りないことですかね。事務作業的なところにもつまずきますね。切手を買いにいくのも、宛名を書くのも、法務局へいくのもすべて自分。すべて自分で動くので要領が悪くて慣れるまで苦労しました。勤務は環境が整っていたのでいかに恵まれたところにいたのか身に染みて分かりました。雑務を定型化し、いかに効率化を図るかを考えることも独立ならではの醍醐味ですので、少しずつ慣れていけばいいでしょうとやはり楽観的です(笑)。また、こういう見た目なので、法務局に行くと資格者に全く見られなくて、法務局の方に「君も資格とったら分かると思うけどこれはこうだからね」って、言われちゃうんです(笑)
  • なぜ開業と同時にシステム導入を検討したのですか。
  •  実は、前の事務所が法務省の申請用総合ソフトを使っていたんですね。
     ソフトとか入れないんですかって言ったら、今更過去データが多くてソフトに移せないって。それを聞いてやっぱり開業時に導入しないとダメなんだなって思いました。
     また、勤務していた時に物件の入力ミスをしたことがあって、めちゃめちゃ怒られたのですが、当然ミスは許されないので怒られて当然ですが、手打ちでやっていたらどうしてもミスが出ちゃいますよね。しかも時間をかけて何重にもチェックしているにも関わらずですよ。
     でもソフトだったら登記情報から物件情報が入るので間違いもないですし、死ぬほどフォルダを作って管理しないでも済みますよね。やっぱり私たちの仕事はお客様の信用が大事なので、入力ミスみたいなことで信用を失ってお客さんがいなくなることを考えると、それをソフトでカバーができるなら入れない選択肢はないと思います。
  • 数あるソフトの中で、“権”を選んだ理由はなんですか。
  •  一番有名で、一番使われているからですね。
     実際、同期とか先輩にどのシステムが一番いいか聞いたら、“権”がダメだっていう話を聞いたことなかったんですね。正直言うと自分の判断で“権”のこの機能が良いというよりは、「一番有名」で、「一番使われている」という他の司法書士の方たちの客観的な評価こそ間違いないって思っていました。ちょっと違う話になりますが、予備校を選んだのもその基準だったんですよ。予備校っていっぱいあるじゃないですか、その時に一番合格者を出しているところにしようと思ったんですね。それが間違いないっていう私の基準ですね。システムが高い安いっていうのは、比較対象にしていなかったです。一番みんなが使っていて、いい物を選びたいっていう基準で選んでいます。
  • 最後に新人司法書士へ一言お願いします。
  •  まずは、やってみてから考えるというところですかね。
     私も9月に独立するといって仕事を辞める話はしたものの、実際ノープランでした。でも辞めてからは9月の独立に向けて準備をするしかありませんでしたし、そうやっていざ動いてみるといろいろなことが回っていきます。正直、今は毎日めっちゃ楽しいんです!
     資格者としてどっぷりと実務の世界に浸かっていない今だからこそ、将来どうなりたいのか明確なビジョンを描いて持ってほしいです。とりあえず3年働く…とかではなく、もっと具体的に。3年間働くならその3年間で何を学ぶのか。実務は経験で必ず身に着くので、それよりも代表の営業活動、クライアントとの付き合い方、補助者の使い方など。
     組織をみるという意識を忘れずに、そして迷ったらやってみる。当たり前のことしか言えないけどこれに尽きると思います。まずは動いてみて何かやってから考えるというのもひとつのやり方かなと思っています。


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